今日は滋賀の彦根仏壇の伝統工芸士・武田善和さん夫妻を訪ねました。
感想。えらい世界を知ったということ。日本の伝統工芸を恥ずかしいほど知らなさ過ぎました。
まずはこれを見てください。
大きさが分かりづらいですが、前に立つ武田さんと比較してもこれだけの大きさです。
オーダーでこのサイズならお値段、およそ1千万。高い?いえいえ。小売店で買えばこの3~4倍の値段はするそうです。
モノを一目見れば、買われる方はこの技術力と質でこの値段でいいのか?と逆に驚かれるそうです。
このお仏壇はなんと、安土城をイメージして作られています。
「信長は農民から天下を取りました。お客様に出世して頂くという願いを込めて安土城をイメージして作ったものです。」
こんなぶっ飛んだ発想、武田さんしか無理でしょうね。実物は震えが来るほど美しいです。
今まで全く意識することのなかったお仏壇。最近は僕も神社仏閣を廻る機会も増えましたが、お仏壇とは元々寺院を真似て作られたもの。家の中に寺院があるということなんですね。
奥様のみどりさんは言いました。
「お仏壇と言うのは実はご先祖様を祀り、感謝して手を合わせるものという考えだけが一般的ですが、実は自分自身を内観し、輪廻転生してきた自分の魂に向かい合うためのものなんです。自分のためのものでもあるんですね。」
まさに知らないことだらけです。
最近は殆ど中国製になっていて、純国産にこだわる伝統工芸士も数えるほどになっているそうです。
武田さんが手掛ける彦根仏壇は七人の伝統工芸士がそれぞれの工程を受け持つ分業制。
中でも武田さんが受け持つのは漆塗りと組立。そして全体から細部に渡るデザインとコーディネート。アイデア塾塾長の僕も驚くアイデアの数々に、今日は圧倒されっぱなしでした。
「どうしたらお客様が喜んでもらえるか。それだけを考えます。円満で家内安全・商売繁盛・子孫繁栄で豊かな暮らし、というお客様の願いを形にしているんです。」
武田さんはそう言います。
金箔にもグレードがあるなんて全く知りませんでした。
今はマンションが多く、一軒家にも仏間が無くなってきています。
武田さんのお父様である先代が作るこの『めぐる』というスタイルのものは一本の木をくり抜いて作ります。この技術は先代以外、おそらく誰もできないそうです。
本当に勉強になりました。
日本の技術はやはり素晴らしい。そうしみじみ感じました。
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武田夫妻と先週ご紹介した清水さんのおすすめの店・地元では知らぬ人はいないという喫茶店『スイス』へ。
メニューを見て目を疑います。カレー350円。ハンバーグ500円。珈琲250円。
価格が昭和のままなのです。
すべて美味すぎる程美味い!!
彦根、いい街ですねぇ~。